ラテンダンスコラム第2回はサルサの魅力についてお伝えします。
サルサがどういうのなのかはイメージができました。けど新しい趣味にするにはハードルが高そうだな…
「ダンスとかやったことない」「音感、リズム感ないし」興味はあるけど今ひとつ新しい一歩が踏み出せないあなたにサルサを始めるメリットについてお伝えします。
逆に「踊るのが好き」「新しい友達をたくさん作りたい」「パーティが好き」な人はもちろん、これを読んで今すぐステップを踏み出しましょう。
サルサダンスがあなたにもたらすメリット
有酸素運動でダイエット
ダイエットには無数の手法が溢れていますが、やはり適度な運動が王道にして1番健康的な方法です。サルサの曲は1曲の長さがだいたい3分~6分程度。実際にやると体感できるのですが想像以上に一曲が一瞬に感じられで5~6曲踊って30分運動した~なんてあっという間です。ダイエットに近道はない。いかに継続させるかが重要ですよね。30分~1時間のジョギングでも同じく簡単にできますが、1年間継続できる人って果たしてどれだけいるでしょうか。
サルサなら、習っていくうちに色んな楽しみ方が付随していき、痩せること以外にも意識が向くので無理なく継続することができます。
僕は踊るモードの気分のときには30曲くらい踊ったりします。
若さを保つ
第1回で日本のサルサ界の年齢層が比較的高いということを説明しましたが、彼らの見た目が驚くほど若いんです。サルサバーに行くと30代~60代まで幅広い年齢層の人たちがいます。特にこの50代~60代の方々、漏れなく見た目よりもはるかに若い。今まで実年齢を聞いて何度ひっくり返ったことか…
偶然ではなくこれには理由があると僕は考えています。上記で言及した有酸素運動も1つの理由ですが、もう1つの大きな理由が“ときめき”です。10代20代の頃よりときめいてる方っていますか?決して多くはないと思います。サルサダンスは手を繋いで相手の目を見てお互いの心を通わせます。擬似的なドキドキ感を得ることで精神的にも肉体的にも若さを保つことができます。サルサは不老の薬です。
友達ができる
否が応でも友達が増えます。どんな趣味でもその人の性格次第とも言えますが、サルサの場合はシャイな人でも自然と友達が増えていきます。一曲を通して言葉以外で相手とコミュニケーションを取るんです。手と手のテンション、身体のコネクション、アイコンタクト…etc
下手な自己紹介よりも相手のことが理解できるので一曲踊り終わったあとはもうアミーゴです。
恋人ができる
擬似的なドキドキから恋愛感情に発展していくことってよくありますよね。いわゆる“吊橋効果”ってやつです。サルサでも同じことが当てはまります。二人の男女が擬似的なドキドキを体験してしまったら…もう後は情熱に身を任せるままです。
実際に今までに「サルサカップル」や「サルサ婚」を目の当たりにしてきた回数は両の指では数え切れないほどです。
海外でも通用する
そしてこの趣味は日本以外でも通用します。先程から申し上げている通り、言葉を介さずにコミュニケーションができるので、言葉が喋れない国に行っても楽しむことができます。
僕は今までコロンビアやペルー、タイ、ベトナムなど海外でサルサを踊って様々な国籍、人種の人と友達になりました。世界中に友達がいます。
一生楽しめる
強度の激しいスポーツだとどうしても体力の衰えとともにいつかは引退しますよね。
サルサは逆です。高強度の動きは求められないので歳を重ねるごとに技術が蓄積していき、華のあるダンサーとなっていきます。
実際に70代でもまだまだ元気に踊っている方もいらっしゃいます。
生涯現役が本当に実現できます。
ロジカルな思考が身につく
この主張には一見「?」を思い浮かべる人も多いでしょうが解説させてください。
振り付けを覚える必要はないサルサですが、基礎理解は絶対必要です。それがサルサの“ロジック”です。
例えば、女性をターンさせたい時、男性は好きなタイミングで回せばいいというものではありません。具体的には8カウントのうち⑤から(on1の場合)女性を回してリードするというルールがあります。この最低限の共通ルールがロジックであり、レッスンに通って学ばなければならないことです。
男性目線の話ですが、レッスンで教わった技の仕組みを理解し、自分なりの法則を見出して他の技に応用する、このトライアンドエラーを繰り返していく過程でロジカルな思考が養われるということです。
モテる
まず異性に対してオープンになります。手を握ったりハグしたり欧米式のキスの挨拶も恥ずかしくありません。それに加えて、サルサは女性を美しく見せるダンスです。
第1回で述べたように男性は監督で女性は女優です。女性の動きを理解し、うまく誘導してあげることで女性を光らせる。まさにエスコート術が見につくともいえるでしょう。
単純に異性に出会う機会が増えるというコミュニティとしての働きもありますね。出会わなければモテませんから。
サルサダンスのデメリット
客観的な判断が下せるように、一応デメリットもいくつか挙げてみたいと思います。
始めて半年は踊れない
男性(リーダー)に限った話ですが、入門してから初中級レベルに至る一番最初にバカでかい壁があります。上達するプロセスは、例えるなら滝壺から滝を登って上流まで行くようなものです。これがいわゆるリーダーの“半年の壁”と言われるものです。この段階で諦める人が大半です。
えー!?最初は半年間も満足に踊れないんですか?それだとモチベーションが続きませんよ。
半年とは言いましたが、すべての人がこの限りではありません。結局のところ上達するスピードは『頻度×パッション』です。半年というのは平均的な人が週に1,2回レッスンに行ったとして、初心者卒業したな!と周りに認められるくらいになるのにかかる時間に過ぎません。
ゴールをどのレベルに設定してどのくらいの頻度で通うかによってかかる時間は人それぞれです。そして最初のハードルが最も高い理由がロジックを理解するまでに時間がかかるからです。
例えば数学の微分積分の問題が10問あったとして教科書の頭から10%を学習してたらそのうちの1問解けるようになると思いますか?
数学が苦手な人のために英語で例えてみましょう。単語と文法を教科書の3割学習したとしてネイティブの英語が3割聞き取れるようになるでしょうか?
要はツールを使いこなすにはある程度の水準まで知識を溜め続けないとツールとして機能しないということです。サルサも同じように最初にロジックの輪郭がぼんやりと浮かぶまでは学び続けないとツールが機能しないのです。これが先程申し上げた滝を登り続ける我慢の期間であり成長が目に見えないぶん苦痛の期間であるということです。
学ぶのにはお金がかかる
もちろんタダで踊れるようにはなりません。ロジックを理解するにはレッスンに通わなければなりません。だいたい1時間のグループレッスンの相場は1000-2000円くらいです。
ただ最近はYoutubeでのレッスン動画なども充実してるので、それらを活用したり、バー仲良くなった人に教えてもらったり工夫次第で費用を抑えることは簡単です。
後はパーティ代など。サルサバーなどのエントランス料ですね。こちらも相場は1000-2000(ワンドリンク付き)くらいと思っていただければいいでしょう。さらに店によっては同じ値段でレッスン付きのパーティなどを設定してるところもあります。
服装も靴も自由です。もし始めてみてもっと上達したいと思ったら専用のサルサシューズを購入すればよいでしょう。特に女性はターンが多く膝の負担を軽減するために滑りやすい靴を選びましょう。
恋人が許容してくれない可能性がある
あなたは今恋人がいますか?
No→今すぐサルサを始めましょう。
Yes→あなたの恋人はサルサを見てどう感じるでしょう
もしあなたと同じように新しいことに興味関心を持つ人だったら思い切って一緒に始めるのもいいと思います。
問題は恋人が保守的な人だった場合です。自分の恋人が他の異性と手をつないで踊ることにいい気分にはならないかもしれません。
こういった理由で辞めてしまう人も中にはいます。もしあなたがサルサを始めたいけどこのような理由から二の足を踏んでいるなら、そのパッションをぶつけてみましょう。サルサは決して男女の如何わしい交わりの場ではなく、心も体も健全で楽しい社交場であるということを。
そもそもそういった邪悪な動機がある人はコミュニティに長くいることができません。比較的小さな界隈ですから、変な噂が立てば一瞬のうちに村八分にされ居場所を失います。
ただ、最初はそういった邪な動機を持っていてもいいんですよ。可愛い子と手を繋ぎたい!イケメンとハグしたい!
サルサの魅力にどっぷり浸かるうちにそういった邪な心は自然と消えていきます。
おわりに
もしこれを読んでいるあなたが20代以下であればさらにボーナスチャンスです。20代以下の人は珍しいのでサルサ場に行けばお兄さんお姉さんたちにうんと可愛がってもらえるでしょう。お酒を奢ってもらったり基礎を教えてくれたり。
確かに日本のサルサ界は若い人が少ないですが、それは逆にチャンスです。同じ時期に習い始めても若者とおじいちゃんだったら若者のほうが圧倒的に吸収できます。
ただ、40代50代以上でこれを読んでいる人も歳をとっているからといって諦めないでください。何かを新しく始めるのに遅すぎることはありません。来年あたりに死ぬ予定だという人はいないでしょう。時間は十分あります、サルサをマスターするだけなら多すぎるくらいです。ただ出会ったのが今だったというだけの話です。40代50代から始める人もたくさんいます。
さて、少しでもチャレンジしてみようという気持ちになった人は次回のサルサバーに行ってみよう!を合わせてお読みください。
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